『名前探しの放課後 (下)』 辻村 深月 ※バックナンバー:20171219

インターンイベントで出会った学生Iくん紹介の作品3つ目(5冊目)、最後の一冊です☆

 

今回は下巻ということでもろもろすっ飛ばして結論先出し!

"これ、読んだ方がいい!!!"

ネタバレを避けるために詳述しませんが、いやー参った。参りました。青春小説としてもミステリー小説としても完成度が高く、それでいてそれらがきちんと両立している。上巻から丁寧に積み重ねられてきた謎や謎だとは思ってなかった事柄について、驚きを伴う回答が与えられていきます。最後の章の疾走感ったらない!なくても成立するけど、あると物語の深みが増す隠し味的なエピローグもとても素敵♪

 

僕にとっての優れた物語とは、読んでる自分の感情が多方向に揺さぶられる物語。本作はまさにそれ。喜怒哀楽の全方位的に感情が動かされ、最後の章ではあたたかい涙が頬を濡らす。最高にいい時間☆


できるなら『子どもたちは夜と遊ぶ(上下)』、『僕のメジャースプーン』、『名前探しの放課後(上下)』を、この順番で読むことをオススメします!Iくんの受け売りやけど( ̄▽ ̄;)

 

最後に、巻末の解説を担当された新城カズマ氏が物語を読むことについて書かれた文章がすごくよかったのでここに引用します。
「この世でいちばん残り少ないのは、実は時間なんですよ。僕の、あなたの、僕たちみんなの残り時間。それを増やす方法はただひとつ。物語の中に入ることです。ほんの数時間で、数ヵ月の(あるいは数十年の)人生を体験できるんですから。」
めっちゃ共感ですこの考え。物語を読むことほどお得なことはないと思うんですよね。うん、やっぱり人生に物語は必要だ。

 

いやー今年の締めは本作にすればよかったな~(>_<)ピーキングをミスった( ̄0 ̄;)年内のあと2、3冊は何を選ぼうかなぁ。

 

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