『嗤う淑女(わらうしゅくじょ)』 中山 七里(なかやま しちり)

書評じゃないよ記録だよ(^^ゞ

 

今回は、以前に『連続殺人鬼カエル男』を読んでかなりの衝撃を受けた作家・中山七里氏の文庫本最新作『嗤う淑女』です。大きく口を開けた女性が描かれた真っ赤な表紙がインパクト大!帯には「徹夜確実」と書いてあり、どうにも期待しちゃいます♪

 

タイトルは「笑う」じゃなくて「嗤う」。気になったので調べてみると「笑う」は“うれしさなどで顔がほどけて口を開いて声を出す”って意味で、「嗤う」は“あざける、嘲笑する”って意味みたいです。表紙の女性は笑ってるんじゃなくて嗤ってるんですね。

関係ないけど「哂う」ってのもあるみたいなのでついでに調べたら、“ほほえむ、失笑する”って意味みたいです。色々な表現があるんですねー!いやー勉強になりました。みなさんは普段どんな風にわらってますか??

 

さて、本題。

本作のジャンルは裏表紙の言葉をお借りすれば史上最恐の悪女ミステリー!蒲生美智留というルックスもスタイルも人並みはずれた絶世の美女の人生(中学生時代~三十代前半)を描いた連作短編集です。美智留はいわゆる悪女。生活プランナーを名乗り、その美貌と話術で救いを求めて来た人たちの人生をどんどん狂わせていく。

全5編のうち1~4編は彼女の被害者といえる人たちの視点で描かれており、最終の5編は蒲生美智留の視点で描かれるという構成になっています。内容は結構グロい。そして、エロい。その点注意してください。最初の1編から美智留の悪女っぷりが炸裂します!テンポよく物語が進み、被害者がどんどんと悪い方に転がされていきます。怖いですよー。続きが気になって途中で止めれず、せめて編の終わりまでは~と読んでしまう。帯にある「徹夜確実」もあながち嘘じゃないかな。(※実際に徹夜はしていません。あしからず。)

期待していた最後のどんでん返しはかなりダイナミック!正直リアリティはないので評価が分かれるところだと思います。僕は全然おっけー!小説なんで多少リアリティがなくても勢いで押し切ってもらえれば気になりません♪

あと珍しいのは巻末のあとがきが文章ではなく漫画であること。「あとがき漫画」って初めて見たなー。おもしろい。

 

本作はミステリ好き、悪女好き、騙され好きで、細かいことは気にしないよって人におススメです!笑いながら騙されるというとっても素敵な時間を過ごすことができますよ☆


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