『ナイツ・オブ・ザ・リビングデッド 死者の章』 ジョナサン・メイベリー、ジョージ・A・ロメロ[編著]

書評じゃないよ記録だよ(^^ゞ

 

今回は大好物の"ゾンビもの"です♪しかも、あのジョージ・A・ロメロ監督によるゾンビ映画の金字塔『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』と世界を同じくする作品たちのアンソロジー!しかも編著者はロメロ自身♪そんなん読むしかないでしょう!!!

 

少しだけ前提となるお話をしておきます。

今は当たり前に存在する"ゾンビもの"というジャンルを生み出した(と言われる)映画監督ジョージ・A・ロメロ。『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968)、『ゾンビ』(78)、『死霊のえじき』(85)の三部作(作品間に直接的なつながりはなし)が特に有名。ロメロによるこれらの作品がなければ、後の『バイオハザード』や『ウォーキング・デッド』も生まれなかったと言えるくらいに後代に大きな影響を与えた、このジャンルにおけるゴッドファーザー的存在です。

 

そんなロメロが編著を務めたのが本書。編著というのは、とりまとめもしたし自分でも書いたよって意味です。内容は冒頭にも書いた通り、映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』と世界を同じくする作品たちのアンソロジー。あの日、あの夜、他では一体何が起こっていたのか…という感じ。タイトルが「ナイツ」と複数形になってるのはそういう理由からだと思うのですが、個人的にはそのあたりのセンスがなーんかツボ♪

2巻構成になっており、今回読了したのはそのうちの上巻にあたる『死者の章』です。編著者2名による序説とまえがきから始まり、10人の作家によるそれぞれ独立した作品が収録されています。具体的な収録作品は以下の通り。

 

【『ナイツ・オブ・ザ・リビングデッド 死者の章』収録作品】

 

それぞれ楽しめたけど、『スーという名のデッドガール』、『安楽死』、『軌道消滅』あたりが特に好み♪翻訳ものゆえの読みにくさは多少ありますが、読むのが疲れるほどではありません。

ちなみに『身元不明遺体』という作品はロメロの手によるものです。大変悲しいことにロメロは2017年7月16日に逝去されましたので、この作品が彼の遺稿となりました。作品問わず"ゾンビもの"がお好きな方はぜひ読んでもらいたい!ゾンビ、人間への恐怖と、"ゾンビもの"の生みの親ジョージ・A・ロメロへの感謝を感じながら。


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