『静おばあちゃんにおまかせ』 中山 七里(なかやま しちり)
書評じゃないよ記録だよ(^^ゞ
今回は中山七里(なかやましちり)さんのいわゆる安楽椅子探偵(アームチェア・ディテクティブ)ものの連作短編集『静おばあちゃんにおまかせ』です!!!
ちなみに安楽椅子探偵(アームチェア・ディテクティブ)とは、部屋から出ることなく、あるいは現場に赴くことなく事件を推理する探偵のことをいいます。本作だとタイトルにもなっている静おばあちゃんがそれにあたります!
【読むきっかけ(^^ゞ】
先日、本ブログに記録しました同じ著者の『テミスの剣』という作品に出てくる魅力的な登場人物が主人公を務める作品ということで読むことにしました。
発表は本作の方が先なのですが、時系列としては『テミスの剣』の章と章の合間に位置付けられるので、本作を後から読んでも全然問題ないです。むしろ個人的には『テミスの剣』→『静おばあちゃんにおまかせ』の順番で読んだ方が楽しめるように思います。
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【ネタバレなしの内容(^^ゞ】
警視庁の新米刑事である葛城公彦(かつらぎきみひこ)は、難事件に遭遇するたびに法律家志望の女子大生・高遠寺円(こうえんじまどか)に相談をし、事件解決のためのヒントをもらっている。円のブレーンは日本で二十人目の女性裁判官を務めた祖母・高遠寺静(こうえんじしずか)=静おばあちゃん。
第一話~第五話の5つの短編が収録されている。それぞれの短編の謎とは別に作品全体を貫く謎も存在しており、物語が進むにつれて少しずつ解き明かされていく。最後には著者の作品の特徴であるどんでん返しもあり!
【感想(^^ゞ】
表紙イラストとタイトルからは、日常にまつわる謎を解き明かしていくようなやさしい雰囲気のミステリーを連想してしまうが、いざ読んでみるとすべての話にガッツリ殺人が絡んでくるわ、警察組織や宗教団体、さらには国家まで関係してくるわで、日常からはかけ離れたとてもスケールの大きい謎が扱われていました!とはいえ『テミスの剣』に比べるとかなりライトな雰囲気です。
短編集ゆえに個々の話の分量は少なく、ストーリーもテンポよくサクサク進むのでとても読みやすいです。ちなみにちょこっとですけど恋愛要素あり!この点については読者の中でも必要か不要かで意見がわかれるかなー。個人的にはほっこりしていいと思いますけどね(^ω^)
ミステリーとは別の部分で本作を良作にしていると思うのは、端々に散りばめられた静おばあちゃんのお言葉。主に円に対するこれらの言葉が非常にすばらしく勉強になりました。中でも個人的にグッときたのは第四話に出てくる「仕事の価値はね、組織の大きさや収入の多寡じゃなくて、自分以外の人をどれだけ幸せにできるかで決まるのよ」 というセリフ。やっぱりそんな風に思って働きたい。そんな風に思って働ける自分にしておきたい。引き続き頑張ろっと♪
【おすすめしたい人(^^ゞ】
- 安楽椅子探偵(アームチェア・ディテクティブ)ものが好きな人
- サクッと読めるミステリーが読みたい人
- どんでん返しのミステリーが好きな人
- 『テミスの剣』を読んだことがある人
【関連情報(^^ゞ】
本作は今年の3月にテレビ朝日系列でドラマ化されていたようです!主演は岡田結実さんで、高遠寺円を演じられています。そして、静おばあちゃんを演じられたのは草笛光子さん!再放送あったら見たいですね(^ω^)
あと前述しましたが、静おばあちゃんの現役裁判官時代が描かれている『テミスの剣』という作品があります。本作とは異なる冤罪をテーマにした重めのミステリー。個人的には本作より先にそちらを読むことをおすすめします。
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最後まで読んでいただきありがとうございました☆
今後もマイペースに更新していきますのでよければまたご覧ください(^ω^)
よろしくお願いします(^^ゞ
《追伸》
自分が悪いのですが、本書を大雨洪水警報出てる中持ち歩いたら雨にやられました(;O;)これってホントにショックなんですよね~!ヘコむ(..)
普段本を持ち歩かれている皆さんは、これから始まる梅雨の時期には特にご注意ください。何かいい対策ないかな??