『ぼぎわんが、来る』 澤村 伊智(さわむら いち)
書評じゃないよ記録だよ(^^ゞ
今回はミステリーに並んで、いや作品によってはそれ以上に好きかもしれないホラー作品。日本ホラー小説大賞〈大賞〉受賞作、澤村伊智(さわむらいち)さんの『ぼぎわんが、来る』です!!!
【読むきっかけ(^^ゞ】
以前から本好きの友人にめっちゃいいホラー作品だとすすめられていたのですが、文庫派の私は読むことができませんでした。今回待望の文庫化とあってすぐに購入!!!一気に読了しました☆待っていた分ハードル上げまくった状態で読んだけど、難なく越えてくれましたよ♪
【ネタバレなしの内容(^^ゞ】
「ぼぎわん」と呼ばれる化け物に理由もわからず狙われる家族。そんな彼らを救おうといわゆる霊能力者の姉妹が力を尽くす。都市伝説的な存在に理不尽に襲われる恐怖、夫婦や親子といった人間関係の中に隠れている怖さ、さらには手に汗握る壮絶なバトルものの緊迫感まで、幅広く展開するホラーエンタメといえる作品。
三章構成となっており、第一章では「ぼぎわん」に狙われた男が何とかして逃れようと「ぼぎわん」について調べていく。正体不明の「ぼぎわん」の恐ろしさが存分に示されるこの第一章がある結末を迎えた後に、別の人物の視点で語られる第二章が始まる。この第一章から第二章までの流れはかなり秀逸。ホラーとしての怖さのみならずイヤミスの要素もふんだんに含んだ展開に打ちのめされてしまう。
ラストの第三章は「ぼぎわん」との直接対決が圧倒的スピード感をもって描かれる。第一章、第二章で「ぼぎわん」という存在の輪郭が見えてきているので、この章では得体の知れないものへの恐怖よりも、この先どうなっちゃうんだよっていうハラハラドキドキの方が強い。読者として散々怖がらせられた「ぼぎわん」。こいつとはどんな形で決着がつくのか。最後の最後まで感情を揺さぶられ続けます。
【感想(^^ゞ】
本を読んでいると、ごく稀に何回も繰り返し読みたいという気持ちになる作品と出会うことがある。本作はまさにそんな作品です☆
ホラーですけどグロ系の描写はないので、そういうのが苦手な人も大丈夫だと思います。とはいえジャンル的にある程度人が死んだり血が出たりはしますので、そういうのが完全NGという人は無理でしょう。ま、そんな人は何があってもホラーやミステリーは読まないかな(^^;)
本作には多方向に感情を揺さぶられたわけですが、その中でもホラーということで「恐怖」についてだけ取り上げます。作品全体としては、夜に読むのはやめようと心に決めたくらい怖かった((((;゚Д゚))))個人的に一番怖かったのは第一章の終盤。ヤバいです。私はここで完璧にハマりました。
登場人物もとても魅力的。彼女らが活躍する他の作品も読みたいと思わせられました。本作は著者にとってのデビュー作なのですが、すでに続編を意識しているような描写も見られ今後に期待しちゃいます(・∀・)
【おすすめしたい人(^^ゞ】
【関連情報(^^ゞ】
本作はシリーズものでして、続編として『ずうのめ人形』、『ししりばの家』の2作品が発表されています。よ、読みたい~(>_<)早く文庫化されないかなぁ。
加えて、『嫌われ松子の一生』や『告白』の中島哲也監督による映画化も決定しています!!!『来る』ってタイトルで2019年公開予定。これはめちゃ楽しみ♪ただ映像になると怖すぎて見られない可能性あり(;゚Д゚)
最後まで読んでいただきありがとうございました☆
今後もマイペースに更新していきますのでよければまたご覧ください(^ω^)
よろしくお願いします(^^ゞ