『教場2』 長岡 弘樹(ながおか ひろき)

書評じゃないよ記録だよ(^^ゞ

 

今回はシリーズ累計で50万部を突破する長岡弘樹氏の教場シリーズより、2作目にあたる『教場2』です。実は本書より先に読了しているビジネス書があるんですけど、そちらの記録はなかなか筆が進まないのでこちらを先に記録しちゃいます。

まずはどうでもいいお話から。このシリーズは1作目の『教場』(便宜上これより先は『1』と呼びます。)も読んでいるのですが、今回『2』を読むまで「教場」を「きょうば」と誤読していました。正しくは「きょうじょう」です。恥ずかしいったらありゃしない。かっこわるいのでこのことはどうか内密にしておいてくださいね。

 

さて、内容に入ります。

本作の舞台はタイトルの通り教場と呼ばれる警察学校。そこで繰り広げられる警察官を目指す学生たちと教官たちの特殊な生活が描かれています。短編集で各話ごとに中心となる学生が変わっていくのは『1』と同様ですが、異なるのは『2』では各話同士のつながりはほとんどなく連作ではないということ。『1』のように前の話で積み残した謎が繰り越されていき、後々の話で解決されていくという形式ではありません。短編集かつ連作ってのが『1』の大きな魅力だと感じていたのでこの点は少し残念かな。ということで、ゴリゴリのミステリー作品だと期待して本書を手に取るのはやめた方がいいです。

『2』においても全話共通して登場するのが白髪隻眼の教官・風間公親。話の中心になることはないけれど、主人公(探偵役)のポジションにある人物です。裏表紙の説明書きでは「鬼教官」と称されているんですが、その表現はミスリードだと思う。「鬼教官」という言葉からイメージされるただただ怒鳴り散らして理不尽にしごきまくる(そんなイメージを持つのは私だけ??)というような人物ではまったくない。むしろ知的でミステリアスな雰囲気を持ち、冷徹だが非常に見えにくいところに人情味もある。物語を通じて教育者として極めて優れた人物という印象を持った。枯れかけた大人の魅力たっぷりですよー。どうでもいい話ですが、隻眼で壮年の警察関係者ということで、脳内変換でずっと板垣恵介氏の『グラップラー刃牙』シリーズに出てくる達人・渋川剛気が浮かんでました!真面目な顔してるときの渋川さんね。ホントどうでもよくてすみません。

 

ある教場(警察学校)の中で起こる様々な事件。殺人とか大きな事件ではないけれど、自分がまったく知らない環境下で起こる事件ゆえの目新しさもあって興味は持続する。短編集で1話あたりの分量が少なく冗長な表現も使われていないこともあり思ったよりもサクサク読めると思いますよ。

『1』を飛ばしていきなり『2』から読んでもクリティカルな影響はなし!むしろ『2』読んでから『1』を読む方がいいかも。時系列は前後しちゃうけど『1』の方が小説としての構成点が高いので、『2』⇒『1』の順番で読んだ方が2冊続けて読んだ後の満足度は右肩上がりになると思います↗️


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